2008/08/08

Yahoo!トピックスに wiki 導入

ヤフーのニュースサイト、読者によるニュース解説欄を新設 2008年8月5日 17時48分 - nikkei BPnet
Yahoo!トピックスを“Wikipedia化” ユーザー編集エリアを新設 - ITmedia News

Yahoo!ニュース トピックスに関連情報を追加編集できる機能がついた。Wikiを採用しており、編集履歴が残る。

メディアが「Wikipedia化」という表現を使うとき、その意味にはいくつか種類があると感じているが、その典型の一つはwiki を使って多数のユーザが無料・無償で総合的な情報集積に加わる場合だろう。いわゆる Web2.0 の一形態であり、その分野の一つの典型として Wikipedia が挙げられている。Google が動詞として Webster に載ったが、Wikipedia が動詞あるいは形容詞として辞書に載る日も来るかもしれない。

閑話休題編集規約の内容はウィキペディアのものと似ており、作成にあたってウィキペディアの文書もかなり参考にしたのではないだろうか。中立性、分かりやすさと詳しさ、禁止事項など、簡潔に良くまとまっている。ハンドブックではエディターに期待する編集内容を明示していたり、PDF版を用意しているなど、ウィキペディア運営において参考になるのではないだろうか。

Yahoo!トピックスのエディタになるためには登録が必要だ。Yahoo! JAPANのIDを持つことが前提で、さらにwiki文法やマナーの検定に合格し、その後の抽選にパスしなければエディタになれない(全て無料)。さらに編集競合を防ぐため編集時間の制限もあるようだ。

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このように参加のための敷居はなかなか高く設定されています。これは流行る、あるいは定着するでしょうか。Yahoo! としてはトピックス編集の人手不足が続いており、それをボランティアで補うことを考えついた。しかし、品質を落としたくない、あるいは管理しきれない状態に陥りたくない、と考えているのではないでしょうか。また Yahoo! のネームバリューがあれば人は十分に集まるだろう、あるいは少数でも十分であるとも。逆に、エディタになるメリットは何でしょうか。宣伝は禁止されており、金銭的な利益につなげることは難しい。とすれば、ウィキペディアと同様、知識欲や自己顕示欲、自己研鑽等の、平たく言えば自己満足。

ウィキペディアが成功してきたのはその敷居の低さによります。人が群がっていることがさらに人を呼ぶバザール方式の採用がウィキペディアの活気と現状を作り上げています。現状のYahoo!トピックスのエディタはバザール方式とはほど遠く、その恩恵は受けられません。Yahoo!のボランティアエディタ制度が成功するとすれば、エディタが「選ばれた恩恵」を感じられるかではないかと、思ったりしています。エディタのモチベーション維持を見落としていると、運営は難しいでしょう。ポイントによる報酬など、燃料が必要になるかもしれません。

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追記。以上は「一般枠」についてでした。「媒体社枠」というのがあって、「ニュースや公共性の高いコンテンツの配信を業務とした企業や組織に勤務する、あるいは契約関係にある記者や編集者」は別枠で採用されるようです。検定はあるものの、抽選はないなど「一般枠」よりも優遇されているように思います。Yahoo! としてはこちらの枠の参加を勘定に入れているのでしょう。媒体社の方で「Yahoo!エディタ係」みたいな人が有給時間に編集するならば、継続した参加が見込めそうですので。

1 件のコメント:

miya さんのコメント...

検定はウィキペディアに近い常識(つまり偏ったり営利的だったりしない編集をすべき)とYahooエディタの基礎知識(ハンドブック記載)を要求しています。一定の読解力と記憶力があればそう難しいものでもありません(といいつつ、満点とれませんでした。どこを間違ったんだろう・・・)

一方、検定に合格してもくじ運がないとなれない、というのは、ひょっとしたら「ありがたみ」を増す仕掛けになっているかもしれません。

トピック自体はYahooの人が編集して、トピックの方向性を決め、関連情報だけ読者に開放するというのは、なかなか賢いやり方だと思いました。